「発見伝~みんなのアンテナ~」第25回

ツーセルの社内で週に一度行われている朝礼には、社長を含む全役職員が日々の生活の中で見つけた“発見”や“気付き”を発表する場が設けられています。『価値創造会社』ツーセルの社員として、日頃から何かに“気付く”ことや“発見する”ことへの意識をもって生活してもらうため、毎週欠かさず行われています。

 

このコーナーでは、「当社の雰囲気をみなさんにも感じてもらいたい。」という思いから、当社の社員たちが見つけた“発見”や“気付き”を紹介します。

 

第25回は「故事成語の付け足しから考える言葉に込められた考えや思い」の話題です。

 

【故事成語の付け足しから考える言葉に込められた考えや思い】について

中国の莊子に由来する故事成語に「井の中の蛙大海を知らず」という言葉がある。意味は、「狭い知識に囚われ、大局的な判断ができない」である。

この言葉には日本人によって続きが付け足されており、その一つが「井の中の蛙大海を知らず。されど空の深さ(青さ)を知る。」である。教育学者の吉田章宏先生も「井の中の蛙大海を知らず、されど、井の中を知る。大海の鯨大海を知る、されど、井の中を知らず。」と付け足している。これらの付け足しは、おおむね、一つのことを突き詰めれば、より深い知識を得ることができる、また、その人だけが知っている世界があるということだ。これは、社会におけるコミュニケーションの成立についても示唆している。相手には相手の世界があり、それをお互いに認め合うことでコミュニケーションが成立し、互いに高めあうことができる。

私の発見は、コミュニケーションを取るには相手の世界を尊重することと、物事を最後まで知ることが大事であるということだ。言葉は付け加えることにより意味が違ってくる。今後は言葉の意味だけでなく、その言葉が成立した考えや思いまで知っていきたいと思った。

 

言葉はお互いを理解するために重要な役割を果たしますが、ちょっとした言い回しや句読点の違いによって、意味の取り違いや意思の疎通に齟齬が生じてしまいます。ビジネスにおいてもプレゼンターの話す日本語が正しく伝わらないと、取引することが不安になったり、企画の印象が悪くなったりすることがあります。スマートフォンの普及した現在では、SNS、ブログなどインターネットでのコミュニケーションが盛んになっていて、紙をメインで使っていた時代とは異なる言い回しや表現方法が出現してきており、言葉を正しく使ってコミュニケーションを取ることは難しくなる一方だと感じています。

「言葉遣いは心遣い」という格言があり、発せられる言葉はその人の人柄を表すことになります。その場にふさわしい言葉を常に考え、相手の身になって言葉を選ぶといった心遣いに努めたいと思いました。

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