(下記は2007.11.05 掲載の発表についての記事です。)
第10回日本組織工学会にて「間葉系幹細胞(MSC)のための自動培養装置『ゆりかご』の開発・改良」についてポスター発表を行います。

第10回日本組織工学会
開催日時:平成19年11月8日(木)〜9日(金)
開催場所:大手町サンケイプラザ(東京都千代田区大手町)

ポスター供覧:11月8日(木)10:00〜11月9日(金)17:00
一斉討論:11月8日(木)17:30〜18:00

 ツーセルは第10回日本組織工学会にてポスターを展示します。テーマはツーセルの4つの事業のうちのひとつである自動培養装置「ゆりかご」です。「ゆりかご」は第1号機からスタートして、これまでにハード・ソフトの両面で改良を重ねてきました。現在、「ゆりかご」の4号機以後の改良機では、従来の体積から60%小型化し、また高性能化しています。今回の発表では、ヒト骨髄由来の間葉系幹細胞(MSC)で行った培養試験で検証した装置の培養性能、培養工程の安定性、安全性(微生物混入の有無)について発表します。

 培養性能では3.5x10 個のMSCをゆりかごにセットし、2週間培養後、およそ2.0-3.0 x10 個のMSCを収穫することができました。さらに、4号機で培養したMSCをツーセルが開発したMSCの品質確認用遺伝子マーカーを用いて、real time PCRで鑑定したところ、未分化能を維持していることが証明されました。
 培養工程の安定性に関しては、培地交換、継代、収穫等の各工程がスムーズに自動で行われることを確認しました。
 培養環境・培養システムの安全性については、培養試験が終了する直前に培養上清を採取し、菌類やエンドトキシンの検査を行った結果、全て陰性であることを確認しました。
(おまけの話)
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 来年には日本組織工学会と日本再生医療学会の統合が決まっています。第10回という節目の今回が日本組織工学会の最後の大会となる予定です。ちなみにツーセルの代表取締役社長辻 紘一郎は日本組織工学会の発起人のひとりです。  
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 その辻紘一郎が注目するプログラムはシンポジウム「骨髄間葉系幹細胞アップデート」です。座長は中内啓光先生(東京大学医科学研究所)が務められ、演者にはツーセルが共同で研究を行っている国立成育医療センター研究所の梅澤明弘先生も名を連ねています。
シンポジウム「骨髄間葉系幹細胞アップデート」は11月9日 13:30-15:30 第1会場(4階ホール)にて行われます。ぜひ参加して注目してください。
 ゆりかご4号機という安定性及び安全性に優れ、一定の品質を担保した細胞の大量培養が可能な装置を実用化できたことを学会参加者にアピールする絶好の機会だと思っています。
ツーセルでは、今後、装置に用いる培養皿(ディスポーザブル型)のバージョンアップやさらなる労働力の省力化や人為ミス発生の防止に向けて装置の改良を続けると共に、量産化して価格を下げることを目標として開発に取り組んでいきたいと考えています。
 MSCは多分化能を持つため、再生医療に役立つ移植用細胞として注目されています。しかし、MSCを移植し、損傷組織を再生させるには大量の細胞数が必要となります。自家細胞による移植治療が安全に行われるためには、培養技術者の技量に関係なく、一定の細胞品質を確保することが求められます。また、培養技術者自身の安全確保も求められています。そこでツーセルは、開発したMSC超増幅培養技術を用いて培養の自動化に取り組み、MSC自動培養装置「ゆりかご」を開発し、さらにハードとソフトの両面での改良を試みました。
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(発表と聴講の感想)
ツーセルの「間葉系幹細胞(MSC)のための自動培養装置「ゆりかご」の開発・改良」のポスター発表について
 残念ながら装置を購入したいという話まではありませんでした。しかし、自動培養装置での幹細胞の培養例数が多いとの意見をいただき、自動培養装置の開発が進んできたなと、私自身が実感できました。
(研究管理室 坂井)
理化学研究所 高島らの「シンポジウム間葉系幹細胞アップデート/間葉系幹細胞の起源を追跡する」について
 MSCの起源を追求する研究を理研が行っています。ES細胞の分化能から遺伝子、形態等の面において追跡していて、外胚葉のニューロンからMSCが発生することを発見したことを報告していました。私の想像していたとおりの結果でした。再生医療材料としてMSCが大きな働きをすると自信を深めました。
(代表取締役社長 辻)

日本組織工学会会長坪田先生の「会長講演/エイジング研究と再生医学」について
 ドライアイ・黄斑変性症・緑内障・網膜症・老眼・脳梗塞・心筋梗塞・糖尿病・動脈硬化など、これらの“エイジング”には酸化防止とカロリー制限が大きく関わっていると考えられており、特に酸化に焦点をあてているという内容でした。私はどちらがより強くというよりは、どちらも大きく関わっていると注目しています。
(代表取締役社長 辻)

慶応義塾大学 松崎らの「シンポジウム間葉系幹細胞アップデート/ヒト骨髄間葉系幹細胞の分離と同定」について
 FACSを用いたMSC分離法確立について、骨片を粉砕してコラゲナーゼ処理したところ、2種類の表面抗原両方に陽性を示す細胞の分離に成功した。その細胞群について多分化能(骨、軟骨、脂肪)が確認できたことにより、今回行った方法を用いればMSCの分離が可能であるという発表でした。今後の研究開発にも注目していきたいと思いました。
(研究管理室 坂井)

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